ネスレ『キットカット』を紙パッケージ変更!プラスチックごみ削減がねらい

    ネスレ『キットカット』の紙パッケージ変更によりプラスチックごみ削減を目指す

    ※内容に広告・プロモーションを含みます

    ネスレ日本は2019年9月下旬から、キットカットの大袋商品の外装パッケージを紙素材のものに変更することを発表しました。

    これはネスレが全世界的な目標に掲げる「プラスチックごみ削減」にコミットした対応策なのですが、ここではその内容について詳しくご紹介していきます。

    また、実は新しい紙パッケージには有効的な使い方もありますので、そちらも合わせてご覧ください。

    キットカットが紙パッケージに変更された理由とは?

    キットカット 紙パッケージ変更商品

    日本でも定番のチョコレート菓子として親しまれているキットカットですが、2019年9月より大袋商品の外装が紙素材へと変更になりました。

    これはネスレが2018年に発表した環境に配慮した商品作りの一環で、従来の外装パッケージにはプラスチックが使われていたこともあって今回の紙素材への変更がおこなわれたとのことです。

    近年、プラスチックごみの増加というのは世界的な問題となっていますが、世界大手食料品メーカーであるネスレはそうした問題にいち早く対応しています。

    そして、プラスチックごみの削減を含め環境保全の大きな目標として、ネスレは2025年までの間に商品に使用するパッケージなどを100%リサイクル可能もしくはリユース可能にすると宣言。

    こうした取り組みの中でキットカットの販売が世界1位となっている日本のネスレ株式会社は、この度キットカットの外装を紙パッケージに変更したというわけです。

    なお、今回紙パッケージに変更されたキットカットの商品というのは以下の通りとなっています。

    • 「キットカット ミニ」(14枚)
    • 「キットカット ミニ 大人の甘さ」(13枚)
    • 「キットカット ミニ 大人の甘さ 抹茶」(13枚)
    • 「キットカット ミニ 大人の甘さ 濃い抹茶」(12枚)
    • コンビニエンスストア向け「キットカット ミニ」(12枚)

    今回の紙パッケージ変更に関して日本のネスレ株式会社・高岡浩三社長兼CEOは、

    「紙は燃やすとCO2が発生してしまうので100%の問題解決にはならないが、まずはプラスチックがごみとして外に出ることを防ぐのが先決」

    と語っています。

    プラスチックごみの増加は埋め立て地などに影響を及ぼし、さらにその後は海洋汚染に繋がるものとして重要視され続けている環境問題です。

    そうしたプラスチックごみの削減に少しでも貢献しようと考えられたのが、紙パッケージの採用でした。

    なお、こちらの紙パッケージへの変更は2020年内にすべてのキットカット製品に採用され、さらに2021年には個包装に関しても単一の素材で統一することを目標として掲げられています。

    キットカットの新しい紙パッケージのデザイン

    キットカットの紙パッケージと折り鶴
    今回、紙パッケージとなったキットカット製品は、その外装パッケージ部分が折り紙として使えるようになっています。

    これは日本の伝統である「折り紙」を模すことで、大切な人への想いや願いを伝える「折り鶴」などが作られるようになればいいということで提案されたアイディアです。

    本来、外装の袋というのはただのごみとして処分されるだけの存在ですが、そこに意味を持たせることを目指したというのも画期的と言えるでしょう。

    また、キットカットはほかにも「受験生応援パッケージ」として、紙パッケージの外装がお守りとしても使えるようになるタイプの商品を販売し始めました。

    キットカット受験生応援パッケージ

    それが「キットカットミニ応援メッセージパック」なのですが、こちらは外袋を折ることで「キットカットお守り」が作れる仕様となっています。

    キットカットのお守り

    もともとキットカットというのは「きっと勝っとお(きっと勝てるよ)」という九州の方言と似ていることから、1990年代に受験生のお守りアイテムとして人気が出た商品です。

    また、それ以降もキットカットは受験生を応援するため「キット、サクラサクよ。」というキャッチコピーのもと様々な場所で商品を展開していて、受験生にはなくてはならないお菓子としてそのブランド力を高めてきました。

    そして、今回の紙パッケージ変更に伴い、上記のようなお守りが作れるという外装商品が誕生したということです。

    キットカット 伊予柑

    さらに新パッケージ化をきっかけに愛媛県産のいよかんパウダーを使用した「キットカットミニ伊予柑」や、受験生にも縁起がいいとされる紅白模様で2種類の味が楽しめるという「キットカットミニ紅白パック」も販売開始されています。

    キットカット 紅白

    紅白パックなどは今後も受験生から愛される商品として定着化していくことが予想されますが、こうした多角的なブランディング能力を発揮するところもネスレ日本・キットカットのすごいところと言えるでしょう。

    ネスレ「キットカット」の紙パッケージ変更について:まとめ

    海洋汚染を防ぐためにネスレが打ち出した環境保全プログラムの一環として、日本のネスレ株式会社が発表した外装の紙パッケージ化は今後ほかの企業にも大きな影響を与えるものと考えられています。

    また、環境保全だけを目的とするだけでなく外装自体を折り紙として使えるようにするという画期的なアイディアは、パッケージング業界にとっても革新的なものだったと言えます。

    こうした取り組みがどんどん広がっていけば、きっと環境問題も改善されていくはずですので、今後もネスレの企業努力に注目をしていきたいところです。

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